ゆる移住・住まい

60代で田舎から住み替えを決めた理由|元気なうちに老後の住まいを整える

家と鍵を描いた「ゆる移住・住まい」のカテゴリーアイコン
ゆる移住・住まい

「10年後、私はどこで、どんな風に暮らしているだろう?」

高齢になった親の暮らしを見て、

そんなことを考えるようになりました。

都内の賃貸マンションから自然豊かな田舎の戸建てへ。

そして60代になった今、東京郊外のマンションへ。

老後に備えながら、これからの毎日も楽しみたい。

そんな思いから始まった、私の「ゆる移住」について

お話しします。

60代で「このままここに住み続ける?」と考え始めた

都内から田舎へ、そしてもう一度住む場所を考えた

私の住み替えは、今回が初めてではありません。

都内で契約社員として働いていたころは、

23区内の賃貸マンションで暮らしていました。

その後、自然豊かな地方にある実家の戸建てへ移住。

都内のマンション暮らしから、田舎の戸建て暮らしへ。

そして60代になった今、

もう一度住む場所を変えることにしました。

今度選んだのは、東京郊外の分譲マンションです。

都市から田舎へ。

そして、田舎から都市郊外へ。

一見すると、以前の暮らしに戻ったように

見えるかもしれません。

でも、今回の住み替えは

「都会に戻りたかった」からではありません。

田舎で暮らし、高齢になった親の生活を身近で見たことで、

これから年齢を重ねる自分に必要な住環境が

少しずつ見えてきたからです。

きっかけは、高齢になった親の暮らし

自然が豊かで、静かな田舎の暮らし。

その一方で、親が高齢になるにつれて、

これまで気にならなかった不便さが見えるようになりました。

  • 車がなければ生活しにくい
  • 買い物へ行くにも車が必要
  • 病院の通院も簡単ではない
  • 家や庭を維持するにも体力がいる

これは、高齢になった親だけの問題ではありません。

私がこの場所にずっと住み続けるなら、

いつか自分にも訪れるかもしれない暮らしでした。

親の老後が「将来の自分」に重なった

両親は二人で暮らしていましたが、

私は60代ですでにひとり暮らしです。

「ここは、これからの私にとって

本当に暮らしやすい場所なのだろうか?」

改めて考えてみました。

今は車を運転できる。でも10年後は?

この家を、ひとりで管理できる?

病院や買い物へ、自分で行けなくなったら?

親の暮らしを見ながら、

自分の将来を想像するようになりました。

そして、

「将来の私は、どこで、どんなふうに暮らしたいのだろう」

と、自分自身に問いかけました。

健康でいられる時間が、あと何年あるのかは分かりません。

今はできることも、年齢を重ねれば難しくなるかもしれない。

親との暮らしを通して、

行政や介護サービスだけで

すべてを補えるわけではないことも感じていました。

それなら、自分で選べるうちに、

これからの住環境を整えておこう。

そう思うようになりました。

住み替えるなら「まだ元気な今」だと思った

70代になってからではなく、60代で動くことにした

今が、いつでも一番若い(笑)。

そう考えて、60代の今、動くことにしました。

実際に住み替えてみると、想像以上にやることがあります。

まずは、住みたい街を探す。

ここには、かなり時間をかけました。

その後も、

  • ネットで物件を探す
  • 休日に現地へ行って内見する
  • 購入や契約の手続きをする
  • 引越しまでに持ち物を整理する
  • 猫と一緒に長距離を移動する
  • 引越し後の手続きをする
  • 荷物を片付け、新しい街に慣れる

仕事をしながら、一つずつ進めました。

若いころなら何とも思わなかった手続きや準備も、

以前のようにサクサクとは進まなくなった気がします。

実際にやってみると、住み替えはかなりの大仕事でした。

だからこそ、

「もっと年齢を重ねてから考えよう」ではなく、

「動ける今のうちに」。

60代で決断してよかったと思っています。

老後のためだけではなく「今」も楽しみたい

今回の住み替えは、老後への備えだけが理由ではありません。

両親も60代、70代のころは旅行を楽しみ、

元気に暮らしていました。

私も元気なうちに、これからの生活をもっと楽しみたい。

将来に備えることと、今を楽しむこと。

その両方をかなえられる場所を探すことにしました。

私が考えた「これから暮らしたい場所」の条件

車に頼りすぎなくても暮らせること

これから住む街で大切にしたかったのが、

車に頼りすぎなくても生活できることです。

私にとって「歩いて暮らせる街」は、

単にスーパーが近いだけではありません。

散歩をしながら、カフェやレストランへ行ける。

自然も楽しめる。

公共交通機関を使えば、

美術館や劇場、コンサートにも出かけられる。

歩いて行ける場所に病院やスーパーがある。

天候が悪い日や忙しい日は、

食料品や日用品の宅配、デリバリーなど、

別の選択肢も使える。

年齢を重ねても暮らしやすく、

それでいて今の自分も楽しめる街。

それが私の求めていた場所でした。

歩くことそのものも、これからの健康維持につながります。

両親は長年グラウンドゴルフを楽しんでいましたが、

90歳を目前にすると、

やはり足腰の衰えが見えるようになりました。

自宅の2階への階段も、おそるおそる上り下りするように。

そんな姿を見ていたことも、

住む場所を考えるきっかけになりました。

  • 「絶対に外せないこと」
  • 「できれば欲しいもの」
  • 「我慢できないこと」

何度もノートに書き出しました。

自分の気持ちにふたをせず、必要以上に妥協もしない。

これからの自分が暮らしやすい場所を、自分で選ぶ。

そう決めました。

ひとりでも管理しやすい住まい

街だけでなく、家そのものについても考え直しました。

実家は、両親が建てた築40年以上の木造住宅です。

建て増しを重ね、現在は13部屋。

キッチンとお風呂は2か所、トイレは3か所あります。

庭があり、隣には家庭菜園もあります。

松の木は毎年剪定が必要。

家庭菜園や庭には草が生えます。

水回りも古くなり、部屋によってはエアコンも壊れています。

これだけの家を、これから私ひとりで管理する。

そう考えただけで、お手上げでした。

掃除だけでも、いったい何時間かかるのでしょう。

これからの時間を、家を維持することだけに使いたくない。

そう思いました。

親の暮らしを見て、住まいについても条件を決めました。

  • 階段のない生活ができる
  • 庭の草取りをしなくていい
  • 地域の大がかりな草刈りや清掃の負担が少ない
  • ひとりで無理なく管理できる

母が草取り中に転んで骨折したこともあり、

庭を維持し続けることへの考え方も変わりました。

以前、都内の賃貸マンションで暮らした経験もあります。

その経験から、60代以降のひとり暮らしには、

自分で管理する範囲を小さくできるマンションが

合っていると考えました。

猫と私なら、広すぎる家は必要ありません。

これからの住まいは、2LDK程度で十分。

「できないことは、できない」

そう認めたら、住まい選びがずいぶん楽になりました。

実家を片付け終わるまで待たないことにした

実家には長い年月分の物が残っている

もうひとつ、大きな問題がありました。

実家の片付けです。

両親が結婚してから長い年月を暮らし、

建て増しもしてきた家。

部屋数が多いだけでなく、

物持ちのよい両親が残した物も膨大です。

  • 使っているもの。
  • 使っていないもの。
  • 壊れているもの。

中には、江戸時代から伝わる嫁入り道具まであります。

「これは、ひとりで全部片付けてから引っ越す規模ではない」

そう判断しました。

全部を片付けてから新生活へ進もうとすれば、

どれほどの時間と体力が必要になるか分かりません。

そこで順番を変えることにしました。

「全部終わってから次へ」ではなく、

「自分のこれからを先に始めよう」。

自分の心と体。

そして何より、今という時間を優先することにしました。

実家を残して、新しい住まいへ

実家は、今のところそのまま残します。

新しい住まいを生活の拠点にして、

必要に応じて実家へ戻り、

管理や片付けを少しずつ進めることにしました。

これまでは、

実家を全部片付ける

     ↓

新しい住まいを整える

と考えていました。

それを、

新しい住まいを整える

     ↓

実家は少しずつ片付ける

に変えただけです。

2拠点生活ともいえるかもしれません。

ただ、私の場合、生活の中心は新しい住まいです。

一般的な2拠点生活とは少し違う気がします。

完全に実家を手放して移住するわけでもない。

だから私は、この暮らしを

**「ゆる移住」**と呼ぶことにしました。

60代の住み替えは、人生を小さくすることではなかった

好きなものを選び直す機会になった

私は以前、都内の小さな賃貸マンションで暮らしていました。

今回の住み替えを機に、もう一度、たくさんの物を

持たない生活へ戻ろうと思いました。

引越しを前に、

  • 「何を持っていく?」
  • 「何を手放す?」
  • 「これから何を大切にしたい?」
  • 「どんな空間なら気持ちよく過ごせる?」
  • 「目に入ったとき、うれしくなるものはどれ?」

そんな基準で持ち物を見直しました。

引越しは、これからの自分に必要なものを選び直す、

とてもいい機会だったと思います。

「将来どこで暮らしたい?」から始まった、私のゆる移住

親の暮らしを見たことから始まった、私の住み替え。

「将来の私は、どこで、どんなふうに暮らしたいのだろう」

そう考えたとき、私が選んだのは、

小さな楽しみをすべて手放すことでも、

老後への備えだけを優先して、

今を我慢することでもありませんでした。

元気な今のうちに、これから暮らしたい場所を探して、

住まいを整えておく。

そして、今から新しい街での毎日を楽しむ。

都市から田舎へ。

そして田舎から、東京郊外へ。

住む場所は変わっても、大切にしたいことはシンプルです。

将来に備えながら、今も楽しむ。

それが、私の「ゆる移住」の始まりです。

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